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民主主義再考―現代日本における民主主義の効果―


ノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・セン博士は第二次世界大戦後の中国と印度を比較研究した結果のひとつとして「民主主義が飢饉の発生を阻む」と結論した。高度成長を遂げたものの世界最大の飢饉を経験した一党独裁体制の中国と、低成長ではあったものの民主主義下で飢饉の発生を大きく抑えられるようになった印度。この研究は偉大である。尊敬するセン博士。




高度経済成長を成し遂げ、今や低成長時代を粛々と駆ける世界の先進国・日本。
高度経済成長当時の日本経済は偉大なモデルとして絶賛され、あるいは懐かしまれ。国民所得が大きく伸びていた当時であったからこそ税収もそれに応じて伸び、国民皆保険制度の成立も可能だった。

低成長時代に突入してからは税収も落ち込み国債の返済もままならず、年金・保険制度も破綻の危機に直面している。

世界中でこの構図は幾度となく繰り返されてきた。低成長と不況の風を無理やり捻じ曲げようと、意図的に不自然な好景気を作り出す。金融と言う錬金術を使って。


その術は現在も進化し続け、金融工学が開発されようとも押した波はやはり返ってきた。いま再び不況にあえぐ世界である。



一億総中流と言われた時代は過ぎ、日本では現在失業者が増大。ネットカフェ難民も含めてホームレスも多数に上る。その光景は、小泉改革の求めた痛みの、その表れのひとつであると言われる。新自由主義に則った改革。特に労働法改正などは多く取り上げられる。


小泉改革は残念ながら国民が選挙で選択したことである。
特に「郵政選挙」と位置づけられた衆院解散とその後の選挙での自民党の大勝は印象的であった。
そしてその結果として一握りの金持ちと大多数のワーキングプアが生み出された。これにアメリカ発のサブプライムローン焦げ付きによる金融危機が重なり、年越し派遣村などはその結果が最もはっきりと表れたものであるだろう。


今の日本の惨状は残念ながら、民主主義によって生み出された。
民主主義によって失業者が増大、ホームレスが生み出され、食うに困る人々があふれ出し、日本は戦後で最悪の状況であると言える。



まず大きいのは、国民が支持したことである。
そしてそれによって野党勢力も縮小して、改革に歯止めをかけることができなかった。けっか、国全体で貧困層の拡大を受け入れてしまった。自民党政権は小泉路線(新リベラリズム)改革を未だに使命と信じている者が多かったために民意を受け止め、貧困対策を積極的に打ち出すことができず、せいぜいが経済対策までであった。


今回の平成21年夏の衆院選挙においてでそろった各党のマニフェストは今の日本の現状を反映して与野党共に経済の回復あるいは生活支援を前面に押し出している。アクションとしては出遅れた感が否めないが、やっと日本の民主主義は日本の現状を受け止めて反映して、貧困層を重視した対策へと舵をきるところである。



野党や国民の間から確実に、新リベラリズム路線改革への反対はあった。貧困対策は大きく広く望まれていた。しかし日本の民主主義のこの反応の鈍さはいったい何ゆえであろうか。
自民党政府はずっと、貧困対策に消極的であり、それが改革の痛みであり、その先に豊かな生活があるのだと言い張った。
残念なのは貧困対策を求める一方で国民が、小泉氏を支持し続けていたことである。国民が小泉氏の言葉を本当に信じていたためか、あるいは小泉氏が掲げる政策以外の点で支持されていたためか、そこに関しては定かなことはいえないが、このことが貧困対策を遅らせたのは間違いない。


今回の選挙においてもし本当に2大政党制が実現し、今後も政権が2党(あるいは複数党)によって代わる代わる担われていくようになれば、政権与党はより国家の状態と国民の意見を反映した政策を柔軟に行えるようになるのではないだろうか。(政権が失われる可能性が大きくなるから、より懸命に政権を守ろうとし。)


民主党政権にあらゆる意味において不安が残るのは分かる。しかしこれまで自民党政権以外をほとんど考えずに、他党が政権を担う能力を育ててこなかったのは間違いなく国民である。今の日本人のこの手詰まりの状況は過去からの怠慢のツケである。
今回の選挙の結果ももちろん注目である。しかしその後に日本国民が民主党等の野党も政権与党として成長させるためのコストを負う覚悟があるか。それが将来の日本を左右するキーポイントの一つになると思う。
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