スポンサーサイト


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

終戦記念日、広島護国神社、笹幸恵、『一枚のハガキ』


昨日、8月15日。終戦記念日。
一週間前に靖国神社に行ったときに、
「8月15日は靖国神社か、地元の護国神社に行くべき」
と言っていたので、これまで護国神社には行ったことがなかったけれど、
いい機会かも知れないと思って行ってみた。


神社に参拝をして、引き続き笹幸恵さんの講演。

この笹幸恵さんと言う人は、大洋州の国々に
第二次大戦時の日本兵の遺骨を追って出かけているような人で、

その経験をもとに書いた本が「驚くほど売れない」とぼやきながらも、
旧戦地に行った経験をもとに面白い話をしてくれた。


その講演が終わって、ちょうどいい時間だったので映画を一本見てから帰った。
『一枚のハガキ』。
なんと99歳で現役の映画監督という新藤兼人氏がじぶんの体験を色濃く反映しながら作った最新作。

この映画には、内容はあまり知らずに何となく
(はっきり言ってちょうどいい時間だったから)行ってみた。
映画館に向かいながら、「あぁこの映画も戦争を扱っているんだよなぁ」ぐらいの。

映画を見ながら、驚いた。
護国神社での公演とは別々の話だったはずなのに、
するすると全てがつながってくるような。
映画を見たおかげで、講演の中で自分が感覚的に納得できなかったことにも答えが示されたり、
同じキーワードがどちらでも飛び出して来て、狙ったような内容だった。



笹さんの話としては、終戦記念日と言ってあの戦争を忘れるべからずとは言いながらも、
南方の島々には多くの日本兵の遺骨が残されており…
そういう状況を放置し、忘れたままで新しい国づくりを目指すことの違和感をぶつけられた。

実際、まだ何十万人分もの日本兵の遺骨が、
アジア各地の、例えばソロモンだとかパラオという場所にあって、
その遺骨が日本に帰ってくるのを待っている人がたくさんいるという。

そして現地にある日本の戦没者慰霊碑は五百万近くあって、
でも半数は慰霊碑とは分からないぐらいに壊れ、管理が行き届いていないという話もショックだった。
一方で、アメリカの慰霊碑は塀に守衛着き、きれいに管理されて花壇まであると。
お盆、終戦記念日と先祖の霊を慰めるこの時期に、でも一方で忘れ去られていく、
孤独な戦いを強いられた日本兵たちというのが本当にあわれというか…このままではいけないな、と思った。

「無知は罪、無関心は恥。」「気付いた人のもつ責任。」と笹さんは言った。
残念ながら私たちは、何か社会の問題に気付いたときに、見て見ぬふりをするのが得意だったりする。
あえて自分たちのそういう部分を認識して、本当は当たり前のことを、ちゃんとやらなければ。

そして「戦争はまだ終わっていない!」とも言った。



ただ、講演を聞いただけでは納得できないことも多かった。理屈としては分からないもないけれど…本当に遺骨をそんな血眼になって捜す価値があるのか??コストとか考えたら、慰霊碑もそうだけれど、数を減らすとか大体のところで終わらせるとか…話を聞きながら、考えた。


講演が終わってから、『一枚のハガキ』を見に行った。講演会で聞いた話のことを考えながら。
この映画も戦争を扱った話だったはずだな、終戦記念日だし、
今見るにはいい作品かも知れない、と思いながらお茶とお菓子を買って劇場に座ると…

この映画がまさに笹幸恵さんの講演と同じようなテーマをいくつも抱えていて、びっくりした。
だからみている途中で講演の内容も踏まえながら、いろんな言葉、考えや気持ちがオーバーラップしてきた。

映画のネタばれになったら悪いのであまり書かないけれど、
この映画を見て、遺族にとって遺骨がどれだけ大切かも少しわかった。
海に沈んで回収できない遺骨は30万近くあるんだって。

そして、講演では実際に戦争に行った人に焦点が当てられたけれど、
映画を見て同じ感情の、戦争に家族を取られた側からの持ち方も描かれていて、
戦争がただ兵士だけでなく、兵士を取り囲むあらゆる人を巻き込むものなんだと改めて実感した。


戦時中の日本では、子供をたくさん産んで、
家族からたくさん兵隊を出して、
複数の戦死者を出すことが、名誉とされた。

その理不尽さや、表面的には名誉とされるコンプレックス。
そういものを全部乗り越えて、やっと戦争ができるものだった。
もちろんその恐怖に勝てず、村中で嫌われても日本に残る人もいて。

そしてこの映画でも「戦後は終わってない」というメッセージ。
監督はこの映画を作ることでやっと、戦後を迎えることができたのかも知れない。
この映画は監督の経験をモチーフにしているらしいから…。

笹さんも、日本人全員が、大洋州などに置き去りにされた遺骨について知り、戦地だった場所を知り、
それらを戦争を知らない世代も自分たちの経験とすることで、本当の戦後に移ることができると話した。
『一枚のハガキ』でも、戦没者に向き合わなければ本当に戦争を終わりにすることはできない、というメッセージがあった(それがメインではないけれど)。


今の日本人は、あまりにも戦争に無関心すぎるのかも知れない。
ただ祈るだけで済ませようとしてはいけないのかも知れない、と思った。
スポンサーサイト

| そば屋さんちのふろふき大根 ホーム |

コメント

「無知は罪、無関心は恥」
どっかで聞いたことあるような言葉だけど、なんか改めて聞く、深い意味がある気もする。
1枚のハガキ観たい映画じゃ!

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://karehausagi.blog38.fc2.com/tb.php/478-176c6a36
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザーのみ)
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。