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やるときゃやるぞ、のドイツがプロデュース。



さて、低開発国で衛生啓発を行うことがなぜ必要なのか?説明の仕様はいくらでもあると思うけれども、開発経済学のテキストにおいては開発の中で(教育と)保健が優先されるべき理由についてこう述べられている。
『要は、「人の福利」という概念、特に貧困の概念を一般的に意味あるものとするために、われわれは商品の入手可能性を超えてその利用法を考える必要があるのである。すなわち、センが機能の発揮(functionings)と呼ぶもの、つまり、人が所有ないし支配する(あるいは、それで何かができる)ようになった特質をもったもので使ってできること、に取り組むことである。
(中略)
実質所得は絶対必要であるが、ほとんどの重要な局面で、商品の特質を機能の発揮へと転換するには、所得と同時に保健や教育が必要となることは確かである。保健と教育の役割は、寄生虫の心配のない生活によって可能となる栄養上の便益や個人が活発になるというような基礎的なものから、幅広く奥深い教育によって得られる人生の豊かさを味わう広い能力まで多岐にわたる。』(トダロとスミスの開発経済学 第一章)


プロジェクトの衛生担当専門家は、数年前にコードジボワールでJOCVとしてやはり、衛生啓発活動をやっていた。その専門家がつぶやく。「こんな活動はずっと前にもやっていたのに、全くおんなじことを今になってもなだやっている!」やはり数年前にJOCVとしてコードジボワールに行っていた現・JICAブルキナ事務所の健康管理員はコードジボワールについて(これは色んな意味が含まれていると思うが)「もう諦めました」と一言で斬った。



そんな保健・衛生啓発分野なので、私たちのみならず他国の援助においても衛生啓発プログラムが沢山組まれ、衛生啓発教材は沢山開発されている。そんな中の一つ、「WASH United」。前々から事務所にもポスターが貼ってあって、気になっていた振りをして全く調べたことのなかったこの衛生啓発のデモンストレーションがゾルゴのタミドゥー・サテライト学校にて行われた。私の任地であること、及び私も衛生啓発がミッションの一つであることから、有無を言わせない強制参加。市役所までJICAカーが迎えに来た。

さてさてそのタミドゥー学校、というかタミドゥーという村、どこかと思ったらうちの裏のほうで、意外と近かった。こんなところにも学校がありましたと。休みの日に遊びに行ってしまいそうになるね、サッカーとかしに。小学生時代に戻った気分で。
そしてさすがうちの近所だけあって、私のことを知ってる子どもがちらほら。テントまで案内されている途中、横のほうから「まさ!」と元気よく呼ぶ声が聞こえる。よしよし、また来るよぅ。

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ところで早速本題に入ってどういう啓発ツールなのかというと、うんちに見立てた茶色いボールをトイレに見立てたゴールにシュートして、トイレを正しく使おう!ということを啓発するツール。その名も「WORLD TOILET CUP」。

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そもそも「トイレを使おう(野グソはやめよう)」というところから啓発を始めているPROGEA/PCLよりは一歩進んだところから話をしているが、まぁだいたい学校にはトイレが設置してあるから学校で使用することを前提にしたツールとしてはそんなもんでしょう。
子どもたちが順番にボールを蹴ってるときは、穴をボールが上手く通ればみんな拍手したりと盛り上がっていた。ボールを蹴っている子どもに向かって「それじゃ駄目だ、トイレが汚れちゃうぞ。そうだ、よーしきれいに使えたな」とか声をかけてるのを見ると、どうも私は冷笑を誘っているように見える。まぁ子ども相手にはいくらか効果があるんだろうか。だけど後になってみれば、ボールを上手く蹴る動機付けは、ポイントが高かった子どもに賞品を贈るという形で作っている。この学校ではデモで、ほとんどの子どもたちはそれを見ているだけ。そして、果たして次から同じことをしたときに、賞品が無くても参加してくれるか、真面目にやってくれるか。それから、賞品を獲得することに夢中になり過ぎないのか…色々と疑問は湧く。

まぁ完璧な啓発ツールなんて無いし、言ってしまえば完璧な衛生環境なんて普段の生活をする中で実現は不可能だろうし必要ないだろう。だけど、果たしてこのツールがブルキナの村の環境をどれだけターゲットに収めることができているか、狙った効果を挙げられる能力のあるツールなのかなど、疑問は尽きない。子どもたちに手洗いが必要であることを実験させているときも、子どもに問いかけて答えさせてはいたけれども、思いっきり丸暗記であって考えて答えを出している様子はなく、まるで小学校の歴史のテストとかみたいだと思いながら見ていた。一回やれば次の村に行くという形で活動をしているみたいで、これまでブルキナでは何千人がこれに参加しましたよということだけれど、どうもびみょーだ。衛生啓発活動の成果が数字として表現するのが難しいことを考慮しても、まぁびみょーだ。私の率直な感想。

このツールに興味がある、とは言ってみたものの、どうも私は乗り気がしない。そもそもプロジェクトでphast手法を使っているというのもあるし、おそらく積極的には使わない。それはPROGEA/PCLのほうがブルキナ衛生環境の現実を確実にとらえていて、やっぱり「トイレを使おう」というところから考えさせるべきだと思うし。どうもここのニーズとマッチしてない、それ以外にもコストがかかりそう、どれだけ行動を変えられるかといったらphast手法のほうが効果がありそう、と思う。それに、アニメーターの育成に成功しているのが強いね。
とはいえ短い時間で楽しめるツールだし、子ども相手には使いやすいものなのかもしれない。

ゾルゴでは今後もこのWASH Unitedの啓発活動は続けるそうなので、まぁ私はやるんならたまにはついていく、足りないところがあればフォローする、改善できそうな部分があれば提案してみる、この活動で住民の活動がどれだけ変わったか、変わらなかったなら改めて何らかの啓発活動を施す、というぐらいの一歩引いたスタンスでこのツールの行く末を見守っていこうかなと、今の段階ではそういう感じ。


ただ、このツールで見習っておきたいと思ったものもある!それは、グッズ。
やっぱり知名度だとか、ツール名だけあってそのマークを見ればなんのキャンペーンなのか一目で分かり、それをTシャツやシールやノートでアピール。ポスターも作ってる。あと、アメリカとブルキナの友好をモチーフにした布も見たことあるんだよね。こういうのはJICA、全然やってないよねぇ。少なくともブルキナは。JICAもノートとか作ってメッセージとか書いて、ばらまいてみたらいいのに。それで利益が出ればソーシャルビジネスじゃないか??連蓬氏に文句言われることも無いんじゃないか?なんかまた妄想が膨らみだしたけれど、私はそういうことをちょっとぐらいやってもいいと思うよ。何しろJICAの技術協力プロジェクトの会議に参加しても支給されるのは一般的なノートとペンだもんな。

ドイツを見習って、こんな風にさ。

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コメント

なるほどね!

元気そうで安心です。
啓発活動、なるほどね!と興味深かったです。
ルージュは元気ですか?仲良し?
ほんとに素敵な子でよかった!美人だわ(~~)v
こちらは今夜から冷え込むそうですが、双子座流星に挑戦してみるつもりです。
素敵なクリスマスとよい歳を!
エールを送ってます!

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