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続・300円事件 ~全知全能の神はギャンブルがお好き~


~裁判官入廷~

「起立。礼。」
がたっ がたがたっ


では、最終弁論を。検察官、論告を読み上げてください。


「はい。」

がたっ

「…頭書被告事件について、検察官の意見は次の通りである。
本件公訴事実は、当法廷において取り調べられた各関係証拠により証明十分であると考える。被告人および弁護人も、百円玉3枚をレジ付近にて拾い、それを自らの制服のポケットに入れ、もって横領した事実について争ってはいない。
ところで今回の争点になった百円玉3枚であるが、これらはレジ付近にあったという事実、ならびに事件直後に行われたレジチェックにてレジにあるはずの現金が300円足りないと言う事実を持って、これらがもともとはレジの中にあったとし、被告人自身もそのことを分かっていたとする検察側の主張は証明十分であると考える。
また被告人は現在フリーターという身分であり、ただでさえお金に困っていたこと、そしてアルバイト先の『あんちょびパスタ』から十分に仕事と給料を受け取っていないと感じていたという事実から、被告がこの300円についてだれに報告することもなく、身勝手に横領するにいたった動機も示せるものと考えられる。
今回被告人の行った行為は、その300円という小さな金額であるにも関わらず、勤務中に拾った金銭について誰にも報告することなしに済ませたと言う、勤め人には在らざる行為であり、一社会人として激しく常識とモラルを欠いている。にもかかわらず被告は反省することなく寧ろ開き直り、自分の拾った300円とレジの中から消えた300円は同じものではないと主張する。大変身勝手に自己正当化をはかるばかりで反省の態度を見せない被告は、今後も再び本件と同じような行為に及ぶことが考えられ、その際反省はきわめて高いと考えられる。
以上、検察側としては諸般の事情も考慮し、関係法令・相当法条を適応の上、被告人を懲役6月に処するのが相当であると思料する。 以上。」

がたっ


では続いて弁護人、どうぞ。


「はい」

がたっ


「今回の事件について、被告人が300円を持ち去ったと言うことは本人も認めている事実です。しかしながら、被告が拾った300円は、これはもともとレジにあったものであるとは証明できていないと弁護側は主張します。加えて被告人も当時、そのように判断したのです。
さらに言えば今回問題になっている百円玉3枚について重要なことは、ゴミ袋の中に捨ててあったという事実であります。つまり、その百円玉3枚に関して持ち主はその権利を放棄していたとみなす事ができます。被告人は持ち主が権利を放棄したものを取得したに過ぎず、この点を以っても占有離脱物横領には当たりません。そして被告人はこのことを確認しています。
検察側のおっしゃるとおり、被告人は300円がレジからこぼれたものである可能性を疑いました。だから、『300円足りない』とつぶやく社員に対して『足りないとどうなるのですか』と聞いたのです。そして、『別にどうにもならない』という回答を得ています。つまり、百歩譲ってもし仮にその300円がもともと『あんちょびパスタ』(仮名)のものであったとしても、『あんちょびパスタ』(仮名)側はその権利を放棄すると、そういう回答であったわけです。
つまり弁護側の主張としては、被告人の持ち去った300円はゴミ袋にあった時点でもとの持ち主の権利から離れており、被告が占有離脱物横領と言う罪を着せられるいわれはありません。
被告人にかけられているのは無実の罪です。裁判所にはこの事実をしっかりと認識し、良識ある立場から判決を下していただきたいと思います。以上。」

がたっ


では被告人、これであなたの審理はほぼ終了しました。最後に何か言いたいことがあればどうぞ。


……



分かりました。では次回でこの審理には判決が下され、あなたの裁判は終了します。宜しいですね。では、閉廷。


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