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期待できない妻との話し合い


今週見てきた裁判員裁判、判決はメディアで知った。
懲役3年執行猶予5年(保護観察付き)。弁護側が求めた通りの判決になった。それが、私には面白くない。実刑でいいと思っていたのに。


事件の内容は、酒に酔った男性が夜中2時ごろ、帰宅途中の女性(20歳)をつけて、ビルのエレベーターホールにて後ろから抱きつく、暴行、脅迫、被害者の携帯電話を壊す、パンツを下ろす、といった行為をしたもの。

(なんか書きづらい…)


たいした事件ではなかったのでチェックもしてなくて、ただ裁判員裁判にはなったから見に来た、というレベル。なので、証拠調べ手続きの中で事件を具体的に知っていった。


事件自体はともかく、今回法廷のリズムがつかみづらかったのはやっぱり裁判員裁判の所為だろうな。確かに法廷の雰囲気は変わったけれど、傍聴人としては裁判員が加わることで法廷の見た目の風景以外のものも変わってしまうのがめんどくさいと言うか。検察側も弁護側もものすごく裁判員に気を使った言葉遣いやパフォーマンスを展開するし、いちいち休廷して、合議が入るしで、期待してた大きなモニターはハリボテで何にも写さないし…慣れなくて大変。。


この前も書いたけれど、見ていて気になったのは、裁判員が加わって、法廷でのアピールの方法が変わったとしても、その内容があんまり変わってない。今回の争点は量刑だったわけだけど、冒頭陳述からして双方とも、どういう点でそれを判断するのかという判断材料を分かりやすくきれいに並べ立てる。それが、国民の常識が入り込む余地をなくして、結局刑事裁判の量刑を決めるのは事実よりも被告がどれだけかわいそうな人物でどれだけ反省してて周りの人たちが支えてて再犯可能性がどれだけあって…ということから判断するんですよ、と法曹がよってたかってそれを裁判員たちに洗脳し、結局は今までと同じような裁判プロセスを経て同じような判決が出るしかない。これじゃ、制度が活きてこないように思う。



で、被告人はその日、かなりの量の酒を飲んで酔っていた。風俗店に行ったが満足しなかったらしい。で、そのあとでミニスカートの女性に欲情し(事件があったのが夏だったから、残念なことに)、何人か女性のあとをつけた後に犯行に及んだ、らしい。
女性は怖くて必死に抵抗したが男性の力には勝てず、ここからがこの女性、頭がいいんだけど、「絶対に言うことを聞くけえ場所を変えようや」といって男性を交番まで連れて行った。で、現行犯逮捕。よくそんな台詞が出たと思う、見習おう!!

被告は法廷で終始俯き。演技だ、て思うぐらい。証言者は「やさしい人」とか言うけど、ずっと下向いて床しか見てないんじゃないの?ってぐらいだし、証言を始めたらこれも最初から最後まで泣いてるし。
しかし内容はいまいちで、やったことは覚えている、でもその時に何を考えていたのかは思い出せない、と。事件に関する事実は細かく覚えているのに、その直前の行動(そこまで重要でない部分)に関しては曖昧なことも多い。だから私は、その記憶はかなりの程度尋問の中で再構築したものだと感じた。


で、二日目にいつもの如く検察の目の前に座ったら、暫くして隣に座ろうとした人が裁判所のスタッフに止められてた。曰く、「指定席ですから」。
ってことは私の隣には証言者が座るってこと…会社の上司と被告の妻。で、実際、来る。
めっちゃ一生懸命メモしてたから、余計緊張したぁ。


大事なのは、被告も被告の妻も今回の事件の原因になったのは会社での人間関係によるストレスや、特別多く飲みすぎた酒の所為だと話していたが、違ったのは妻がその中に欲求不満(セックスレス)をあげていないこと。その後の尋問を聞いていても、「よく話し合う」って解決策しか見えてこないし。どうも被告は妻に悩みや事件の原因について話してない。情状証人だから、家族が待ってるとかそういうことだけ言えれば十分なのかもしれないけれど、家庭がどれだけ被告にとって安らぎの場なのかは分からない。刑務所よりはましだろうけれども。



今回の判決は、強制わいせつとしては重いほう。今までの判例から照らせば、そう判断できる。執行猶予は5年もあるし、保護観察もつく。特定のプログラムを受けることも求めている。家族もいるし仕事もありそうだから、実刑にはならなかったけれど、被害者が慰謝料を受け取っていても「絶対に許さない」と示談には応じてないからだ。
重いとは言っても、そんなもんだろう。どうも納得いかないと思うところもあったけれど、時間もない中だったし。そういう意味ではしょうがなかったのかも。

裁判員制度が始まってから、裏側がもっと気になってきた。どんの構造になってて、どういう話し合いをしたんだろう??
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目撃!!裁判員


昨日初めて、裁判員裁判を見ることができた!!
広島地裁で初めて裁判員裁判があったときには、マスコミの数の論理に完全に負けたけど…


今回は事前の新聞報道の少なさで「これはいけそう!!」
っておもって裁判所に赴いたら、案の定、47の定員に集まったのは60人弱。これは落ちるほうが難しい!!

で、その計算どおりに手に入れることができた!!
憧れの傍聴券。
091202_1314~01



ところで今回の事件は3日で終わる、わりと小さ目の事件。
ちなみに罪名は「強制わいせつ致傷(と器物破損)」。性犯罪だ。

静岡にいるときに性犯罪も少しだけ傍聴したことがあるけれど、
どうも性犯罪は夢物語のような、「本当にそんなことをする人がいるんだ」という気が抜けない。
窃盗とかなら自分もやったことあるし、そのほかも理由は様々だけど、想像しやすいんだろう、少なくとも性犯罪よりは。
だからなのかは分からないけれど、性犯罪の被告はこの世の中でも最も凶悪な犯罪者の気がする。。。これは私の偏見だ。

だけどやっぱり、少し前に集団強姦の事件で被告人にそれぞれ懲役2~3年しか与えられなかったのは少ないと思う。むしろ集団の方が悪質に思えるしね。
この結果を見ると、裁判員には(こと性犯罪事件に関して)もっと女性の裁判官および裁判員が採用されるべきでは、と思わされる。

余談だけれど、静岡で見た性犯罪の法廷の一つは裁判員裁判を想定した、大型モニターを使用しての弁論や尋問が展開されていた。今回はその点でも、しっかりと比べて楽しみたいと思う。



と、ごちゃごちゃ考えてるうちに裁判官に続いて裁判員が入廷。
広くて、でもたくさんの人であふれてる法廷の緊張感はすごかった。
裁判員の男女比は1:1。ただし、裁判官は3人とも男性。

今日の法廷は驚くことだらけ。雰囲気や機材の変化だけでなく、噂には聞いていたけれども弁論が驚くほど丁寧に読まれる。素人には聞き取れない位の早口、かつぜつが悪く、小声で、なんてことが全くない。
検察官も弁護人も席から離れて、裁判員の前に出てきて、ゆっくりと話す。しかも丁寧語つかって。モニターこそ使ってないけれども(期待したんだけどな)、弁論の意義から解説してるし、理解しやすくまとめてあるし、ゆっくり話すおかげでメモも取りやすかった。


ただしここで思ったのは、話し方が変わっても、弁論の内容がほとんど変わってないということ。
この理由は直後に分かったんだけど、公判前整理手続きがある所為だ。
確かに、短い時間で終わらせるために論点を絞ることは必要かも知れない。でも焦点の絞り方が今までと全く同じ(三者で密室会議)で、そのお膳立ての上で裁判員裁判があるのなら、国民の常識を反映させることのできる範囲がかなり縛られてくる。あんまり意味がない気がしてきた。
以前の裁判に「茶番」という批判があったけれど、その点、あまり改善がないような気がする。



裁判員裁判は司法改革の一環で取り入れられたと思うんだけれども、
裁判員裁判以外の改革はどれぐらい進んでいるんだろうか。裁判員制度にばかり目がいって、全然気にしてなかった。
日本は刑法自体が大昔のもので時代遅れ、と言う批判だってある。刑法はどれくらい変わるのか。
それから、裁判所側に国民の常識を反映させるのはいいけれど、そのほかの場所は?検察に対しての改革は、検察審査委員会(だっけ?)の権限が強化されるぐらい。
裁判員裁判では裁かれない法廷のことだってある。


話がどんどん逸れていくけれども、今日感じたのはそういうことだ。
裁判員制度、いいと思うけれど、それを導入しただけでは不十分。
もっと時代に合わせて裁判員制度にあわせて、司法改革や制度設計が為されていなけりゃいけないんじゃないの?

これから改革されていく部分、改善されていく部分に期待だね。





裁判の内容に関してはまた今度。

続・300円事件 ~全知全能の神はギャンブルがお好き~


~裁判官入廷~

「起立。礼。」
がたっ がたがたっ


では、最終弁論を。検察官、論告を読み上げてください。


「はい。」

がたっ

「…頭書被告事件について、検察官の意見は次の通りである。
本件公訴事実は、当法廷において取り調べられた各関係証拠により証明十分であると考える。被告人および弁護人も、百円玉3枚をレジ付近にて拾い、それを自らの制服のポケットに入れ、もって横領した事実について争ってはいない。
ところで今回の争点になった百円玉3枚であるが、これらはレジ付近にあったという事実、ならびに事件直後に行われたレジチェックにてレジにあるはずの現金が300円足りないと言う事実を持って、これらがもともとはレジの中にあったとし、被告人自身もそのことを分かっていたとする検察側の主張は証明十分であると考える。
また被告人は現在フリーターという身分であり、ただでさえお金に困っていたこと、そしてアルバイト先の『あんちょびパスタ』から十分に仕事と給料を受け取っていないと感じていたという事実から、被告がこの300円についてだれに報告することもなく、身勝手に横領するにいたった動機も示せるものと考えられる。
今回被告人の行った行為は、その300円という小さな金額であるにも関わらず、勤務中に拾った金銭について誰にも報告することなしに済ませたと言う、勤め人には在らざる行為であり、一社会人として激しく常識とモラルを欠いている。にもかかわらず被告は反省することなく寧ろ開き直り、自分の拾った300円とレジの中から消えた300円は同じものではないと主張する。大変身勝手に自己正当化をはかるばかりで反省の態度を見せない被告は、今後も再び本件と同じような行為に及ぶことが考えられ、その際反省はきわめて高いと考えられる。
以上、検察側としては諸般の事情も考慮し、関係法令・相当法条を適応の上、被告人を懲役6月に処するのが相当であると思料する。 以上。」

がたっ


では続いて弁護人、どうぞ。


「はい」

がたっ


「今回の事件について、被告人が300円を持ち去ったと言うことは本人も認めている事実です。しかしながら、被告が拾った300円は、これはもともとレジにあったものであるとは証明できていないと弁護側は主張します。加えて被告人も当時、そのように判断したのです。
さらに言えば今回問題になっている百円玉3枚について重要なことは、ゴミ袋の中に捨ててあったという事実であります。つまり、その百円玉3枚に関して持ち主はその権利を放棄していたとみなす事ができます。被告人は持ち主が権利を放棄したものを取得したに過ぎず、この点を以っても占有離脱物横領には当たりません。そして被告人はこのことを確認しています。
検察側のおっしゃるとおり、被告人は300円がレジからこぼれたものである可能性を疑いました。だから、『300円足りない』とつぶやく社員に対して『足りないとどうなるのですか』と聞いたのです。そして、『別にどうにもならない』という回答を得ています。つまり、百歩譲ってもし仮にその300円がもともと『あんちょびパスタ』(仮名)のものであったとしても、『あんちょびパスタ』(仮名)側はその権利を放棄すると、そういう回答であったわけです。
つまり弁護側の主張としては、被告人の持ち去った300円はゴミ袋にあった時点でもとの持ち主の権利から離れており、被告が占有離脱物横領と言う罪を着せられるいわれはありません。
被告人にかけられているのは無実の罪です。裁判所にはこの事実をしっかりと認識し、良識ある立場から判決を下していただきたいと思います。以上。」

がたっ


では被告人、これであなたの審理はほぼ終了しました。最後に何か言いたいことがあればどうぞ。


……



分かりました。では次回でこの審理には判決が下され、あなたの裁判は終了します。宜しいですね。では、閉廷。


続・300円事件 ~悪魔は俯く~


~昼下がりの法廷、若干の眠気が漂う。検察官は一瞬下を向き、眼鏡の鼻の部分を押さえてから再び被告人の方を見やり、ゆっくりと話を続ける。~


「宜しいですか、被告人。もう一度言いましょう。
先程の証人尋問でも明らかになりましたが、事件の直後にあなたは『あんちょびパスタ』(仮名)の社員と会話をしているのです。その300円について。
社員はレジチェックをしていました。あなたはすぐ横で、リマインダーカードを拭いていた。店員はつぶやきます。『合わない、足りない』と。
そしてその後、何度かその合わない金額についても口にしていますね。『300円足りない』と。あなたはそれを聞いていた。きっかり300円です。
アルバイトであるあなたとしてはそのレジの数字が合おうが合いまいが関係はないはずだ。事実、これまでに同じような状況が隣で起こったとき、あなたは特に興味や関心を抱いていない。

しかし、今回は違った。あなたは、『合わないとどうなるんですか』とその社員に話しかけているんです。これはあなたが、その合わない300円と自分の制服のポケットに入れた300円が大いに関係していると言うことを直感していたからではないのですか?」


……


「そのなんとなく、をしっかり突き詰めて見ましょう。そもそもレジのすぐそばにこの300円はあった。あなたは勤務中。そしてポケットに入れる際、周囲の視線を気にしています。これまででも十分です。しかしさらにあなたは、レジの中にあるはずのお金が300円少ないことを知った。ここまでで、あなたは自分が拾った300円は、どこからきたものだと考えたのですか?答えてください。

…聞かれたことだけに答えてください。あなたが拾った100円は、どこにあったものであったと推測したのですか?


…ではもうひとつ、聞いておきましょう。今回に限ってあなたが『合わないとどうなるんですか』と尋ねたのは何故でしょうか。

…これで終わります。」

がたっ


では弁護人、もう一度尋問をしますか?…分かりました、ではどうぞ。

がたっ


「えっと…ではもう一度、私のほうから質問させてもらいます。あ、先ほどのように裁判官の方を見て答えてね。


えーー…っと。さっき尋問を受けた社員さんね。あなたの隣で確かにつぶやいたんですね、『300円合わない』と。んー、なるほどね…
そのときにですが、その人はどの硬貨が何枚足りないとか、具体的に言いましたか?例えば、百円玉が3枚だとか百円玉が2枚で五十円玉が2枚だとか…言ってないんですよね。
あなたは『300円合わない』と聞いて、どの硬貨が何枚、と言うふうにイメージはしたのかな?あ、してない。そうだよねぇ、ただ300円としか聞いてなかったんだね。んー。

これで、終わります。」

がたっ


検察官、宜しいですか?
では私からもひとつだけ、質問します。

今までも、社員がレジチェックをしている横にあなたがいると言う状況はよくあって…珍しい状況ではなかったんですね?足りない、と言う状況も何度もあったわけですか。しかし毎回、特に興味は…
分かりました、ではこれで被告人質問を終わりにします。
では、5分休憩を挟んで弁論手続きと言うことで双方、宜しいですね。

(続く)

300円事件


~裁判官、入廷。~

「起立。礼。」

がたっ。がたがたっ。




え、では被告人、前へ。
まず、あなたの名前と誕生日と本籍を述べて下さい。


はい、被告人本人で間違いないですね。



では検察官、起訴状を朗読してください。


がたっ

「 …控訴事実。 

被告人は、平成21年11月11日午後6時ごろ、バイト先である『あんちょびパスタ』(仮名)において勤務中、レジ横のゴミ袋として使用されていた透明ビニール袋の中に百円玉が混じっているのを発見し、同袋の中に右手を突っ込んで是を手にした。続いて同袋の中に他にも数枚の百円玉がごみに混じっているのを確認し、さらに右手を袋につっこむことによって他に2枚の百円玉を手にし、その後周りの視線が自分に向いてないことを確かめた上でゴミ袋から拾った3枚の百円玉を自身の制服ズボンの右ポケットに入れ、もって他人の財産を許可なく取得したものである。

罪名および罰条   占有離脱物横領  刑法254条

以上の審理をお願いします。」

がたっ



ではまず被告人に黙秘権の説明を。被告人、あなたには黙秘権があります。答えたくない質問には答える必要はありません。
またここで述べたことは有利不利を問わず証拠として採用されることがありますので、発言は慎重にしてください。

では被告人に尋ねます。
先ほど検察官が朗読した起訴状に間違いはありませんか?





…分かりました。では弁護人、あなたのご意見は?


がたっ

「被告人と同様です。」

がたっ



分かりました。では証拠調べにはいります。被告人は、いったん後ろの席に戻ってください。
検察官、冒頭陳述を。



がたっ

「頭書被告事件について検察官が証明しようとする事実は下記の通りである。……」





(続く?)

初めて被告人としゃべった日


裁判傍聴ドラマを見たせいか、昨日は昼から久しぶりに広島地裁に行って裁判を傍聴してきた。

午後一時過ぎに地裁に着いて、開廷表を見ると、一時半から五時までぶっ続けの裁判を発見。
罪状は「暴力行為等処罰に関する法律違反」。聞いたことない。
そして、被告は二人。

他に見ごたえのある裁判もなさそうだし、と思って、この裁判を見に行って来た。


で、法廷まで行って覗いてみたら(まだ開廷前)、
証言台を囲むようについたてがある!!

さーてこれは一体どういうことか、被告か証人が見せられないのか??
その前にそもそも、ついたてのある裁判なんか見たことなくって、
あのついたてがかもし出す雰囲気に負けてなかなか入る勇気が出ない。

暫く戸惑って法廷の前に立ってきょろきょろしてると、近くにいた二人のスーツの男性と目が合った。


「この裁判、傍聴できますよね???」


当たり前、のはずなんだけど不安で、何故かこの人たちに聞いてみる。


「そりゃあできますよ。

あ、もしかして傍聴マニアの方?」


たまーにしか来てないから、マニアと名乗るなんておこがましい。
でも、じゃぁなんて名乗るべきか分からなかった。
正直に、


「いえいえ、マニアなんてほどの者じゃあ…たまにしか来ないし。」


そんな私に、二人のうちの若干背が低いほうがこういう(ほとんど低いほうがしゃべるんだ。もう一人は横に並んで立って、笑ってるだけ)。


「おれたちが被告人だから、しっかり見てくれ。おれたち、無実の罪なんだ。」


おいおぃ、冗談きついよ、と思いながらアハハ、と笑って私は法廷に入って、
ついたてが邪魔でいつものように法廷の全体を見渡せないから、
せめて裁判長がしっかり見えるように、左端の一番前に陣取った。
ここからだと、弁護人の顔は見れないけど仕方ない。


で、開廷直前になって、私の後ろから横切って前に出てくる人影が…と思って見上げると、
先ほどの二人が本当に目の前の被告人席に並んでドスンと座った!!!
しかも先ほどとは打って変わっていたって真面目な顔。弁護人と打ち合わせをしている。

堂々としている。スーツを着ているのも、「本当に被告人か??」と疑った要因だろうと思う。
たいてい、いつもの被告人(釈放されていない)は、汚らしい格好をしてるからね。
やっぱり、見た目は大事だ。



そして被告が堂々と傍聴人の前に座ったと言うことは、ついたてで隠されるのは証人。
今回の審理は被害者に対する証人尋問だった。

初公判は見ていないので、どういう罪で、何を争っているのかが全く分からない。証人尋問だから被告はしゃべらない。
全部、尋問の中から推理していくしかない。


しかし、ついたての向こうが全く見えないというのは不自然で不思議な感じになる。
と言うか、はっきり言って覗き込みたい。気になる。
被害者は二人なのだが、どういう顔をしていて、どんな表情でしゃべるのかがすごく知りたいのに、
その情報のほとんどが遮断されていて、声と言葉だけから掴むしかない。
あれが裁判官からだとどういう光景になるのか…その、見てみたいという欲求と抑圧に悩まされながら尋問を聞くのは難しかった。




被害者の二人は事件当時、同棲していた仲。食事をした後に遊楽街に出かけていくが、
そこで3人の男に囲まれて脅される。男たちは、鋭い眼光といかつい顔つきで
「ワレなんなぁ!」「ワレ、文句あるんか!」「やっちゃろうかぁ」などと怒鳴り、脅しつけた。
途中でお好み焼き店長が止め、二人に「今日は帰れ」と言ったために二人はタクシーを捕まえて帰ったが、
数日後に警察に届けた…

という経緯らしい。



なーんかビミョーな、へんな話だなぁと、その程度で罪になるのかと、
そして目の前の男たちがそんなことをするのかと思いながら尋問を聞いていると、
次第に話が詳しく分かってくる。


その男たちは、目黒組(仮名)という暴力団のメンバー!!
そーか、ならそういう話になっても分からんでもないなぁ。
警察がちゃんと身元確認して連れてきてるから、
間違いなく目の前に座ってる二人は暴力団。

うーん、えらい人たちとしゃべったもんだなぁ。
絶対的に安全だと言える裁判所の中でなきゃ、近づくこともしなかったと思われるのに。
なおさら不自然で、自分だけ張り詰めた空気。
後ろに座ってる人なんか、なんか私服だけど前の席の背もたれに腕を乗せながら聞いてたし、
普通の傍聴人の態度じゃないから組の人じゃないかとヒヤッとしてた。
まぁ真相は分からんけど。




さーて裁判だけど、ついたての向こうで図面や写真を示されても面白くない。
検察官は準備不足が浮き彫りだし、自分が連れてきた割には証言がはっきりしないし、
進行自体も上手くなくて、裁判長にアドバイスされてるほど。
途中で退屈した。


それに対して反対尋問で弁護人は、

「あなたの見間違いではないですか?」

と攻撃。これが、証人の記憶が曖昧だから説得力も増す。
被告が逮捕された理由も話を聞く限り、証人たちの証言だけが理由のよう。

だから被告たちは「無実の罪」と主張してたのか!!
確かにこの曖昧さなら、見間違い、記憶違いではと疑う余地も出てくる。
(ちなみに3人目は証人たちがはっきり顔を見てないために逮捕されていない。)


証人尋問は一人ずつだったけど、ほとんど同じで枝葉が若干食い違う程度、
どうもこの証人尋問は時間をかなり浪費しているように思われてきた。
まぁ、同じ現場にいて同じ立場で同じものを見てたんじゃ、そうそう違う事実はでてきやしないだろうけど。


この裁判、被告が否認してると言うことで続き(判決まで)見たかったけど、
証人尋問があまりにも退屈だったことと、バイトの時間が迫っていたから
途中で抜けてきたけど…

どうなったんだろうかねぇ。

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